視覚と色彩

整体操法を受けているときや稽古の時、目を瞑り身体をありのままに見るという事をする。
体がまとまりゆっくりと目を開けるとなんだか回りの風景に奥行きが生まれて、瑞々しく見える。
木々や花などの色彩が透き通って見える世界に変わる。
その世界はなんだかとても生き生きとして気が沸き立っている感じがするのだ。

集注世界に入るといつもこう変容する。
目の力が抜けたと言えばそれまでなんだが、何故こうも視覚で捉える世界の色彩ががらっと変わるものかと思っていたが、多分これが日本の自然に寄り添って産み出されている色彩なのだ。
和色の原理は浸透色の世界。光の浸透性によって色が変わる世界。
それは状況によって移り変わっていく始まりがあって終わりがある世界。
有限と幽玄。
状況が生み出す美の世界だ。

洋色の原理は反射色の世界。そこにある実態が定位した美しさの世界。
始まりも終わりもない無限の世界。実態の美しさを追求する世界。
光と影のコントラストによって今日強調された世界だ。

近代文明は洋色の世界一辺倒だ。無理もない。

浸透色でできたネットやテレビなどはあるはずないだろう。
あったら見てみたい。

子供の目にはどう映っているのだろう。


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