薪能

ことしもそろそろ百万石まつりが迫ってまいりましたね。

たくさんの催しごとが金沢各所で催されています。
無料で楽しめるイベントもたくさんあるようなので今年も楽しみですが。
その中でもお勧めは6月3日に金沢城址公園で行われる薪能。
というかこれしか行ったことがないのです。
茶会も気にはなっているんですが、まだいまいち腰が動かず・・・。


薪能は現代風に言えばお能の野外ライブといった感じですが、年々雰囲気がよくなっており落ち着いて見れます。

無料で金沢場内で見れますし、子供たちの発表会も兼ねているのでなかなか見どころがあります。

能楽堂で見れる題目も素晴らしいものばかりですが、野外での薪能でしか見れない見どころがたくさんあるのでこちらもおすすめです。

特に兼六園まで響き渡る笛の音になんというか身も心も掴まれてしまうわけですね。
何だろう?この笛の音はと、つられて金沢城に入ってみるとそこでは少し雰囲気の違うところがある。ますます何だろう?と奥に奥にと入っていってみると、そこでは時代を超えて舞う・謡う、演者の姿たちがある。

そのいでたち、静止した抑制されたシテ方から幽玄さを伴って立ち現れてくるものがある。

それにすっかり魅いれられ、そこにあるはずのない風景・時代の見、匂い、記憶としてよみがえってくる幻に旅路へと誘われていく。

常世と浮世の幻視の座。
それが一年のこの日に現れてくるかもしれませんね。

と、持ち上げたところで今年の演目は何でしょうね?


昼間は着物で散策して、夕方ごろはから涼みに城址公園で勧能なんて結構、洒落てるんではないでしょうか?

興味のある方は是非着物・浴衣でも着てご一緒しましょう。

稽古仲間に合う確率高し、ですね。

追記

行ってきました薪能。
皆様も行かれたでしょうか?



仕事を終えて夕方ごろふらふらと金沢城址公園会場へ。

途中、兼六園が無料開放ライトアップを催していたので、園内へ。

丁度、流し船で笛の演奏をやっていたのでしばらく止まり聞きほれる。

景観は間違いなく佳い中での演奏は素晴らしすぎた。

園内の人たちが池を囲んで、その演奏に聞きほれている様は余計な雑念もなく清浄そのもの。

そのあとは城址公園で薪能を勧能。

題目は殺生石。

それぞれが素晴らしく、謡やシテ方の身体遣いなどとても上手く素晴らしい感じるし参考になるのだが、なんだか粗ばかり探してる気がして脳内の識別が止まらず、集中できないので途中で帰ってしまった。批判的な場が形成されているとしたら演者もぎこちなくなるだろうし、なんだか勿体ないなというのが感想。


やはり一度、高座舞台に上った能を見たいものだな、と思う。
しっかりとした集中で見てみたい。能の深さに触れてみたい。
600年も続き、熟成された技というものに触れてみたい。

いっそ兼六園の池の真ん中に簡易式の高座舞台を設けて、観客は池を囲むように鑑賞。
2,3人乗りの流し船を限定10席ほど用意してそれに乗って鑑賞するのはどうだろう?
観光客相手の出し物としても相当集客できそうだ。いいPRにもなるだろう。


そうなると面白い。
やはり集注しやすいように場を設けるという事から考えていくといいような気がする。
一人一人は実力もあるのだから、場を整えることで実力以上の相乗効果を期待できそうだ。空間の作り方にもっとこだわりがあった方がいいような気がする。

なんてことを考えながら帰路についたのだった。








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