「毎日の過ごし方について」

整体における妊娠と出産その4

「快適な毎日を」





妊娠中は、母体が精神的に安定した状態でいられるように、環境を整えることが大切です。母体の精神状態は、胎児に直接関わってきます。激しく怒ったり、イライラしたりするだけで、体調に変化が生じます。血液は酸性に傾き、ホルモンにも変化をきたします。それは母親と胎盤を通してつながっている胎児に直接影響してしまい未熟児の原因にもなったりします。

妊娠中は「母体」という特別な存在になっているということを、ご主人や、家族に理解してもらい、なるべく精神的に身体的に快適に生活できるようにしなくてはいけません。そして、日々楽しい、美しい空想に浸ることが、母体にとっても胎児にとっても大切です。


「妊娠中、気をつけること」


妊娠中に注意しなくてはいけないことは、体を冷やさないことです。特に足は冷やさないようにします。冷えると、体が捻れ、泌尿器(腎臓)の働きが悪くなります。妊娠中は、ただでさえ二人分の排泄が必要なときで、腎臓はとても負担が大きくなっています。妊娠中の冷えは、妊娠中毒・むくみ・難産につながります。
また妊娠初期は、お腹を冷やさないように気をつけます。(無理に温める必要はありません。)

そして、「薬」は、どんなものでも一切飲まないことです。「これは、妊娠中でも大丈夫な薬です」などといわれても、飲まない方が良いでしょう。薬の常識は、10年もすれば大きく変わるものです。大丈夫といわれていたものが、大丈夫でなくなることも多々あります。また、全く副作用のない薬というものはありません。漢方薬でも同じです。

それから、車の運転などで、「ヒヤッ」としないように気をつけます。この「ヒヤッとする」ことは、意外と母体・胎児に悪影響を与えます。

また身体を捻って使うことは、難産や帝王切開につながります。

余談ですが、世界で一番帝王切開が多かったのはブラジルだったそうです。出産の八割が帝王切開での出産だったらしく、これはいけないと政府が日本の産婆さん達にきてもらい、日本の自然分娩に近いお産の技術を伝承したところ、あるていど回復したそうです。何故ブラジルでここまで帝王切開でなくては出産できなくなってしまったかはわかりませんが、身体を捻って使う国民性からか?あるいは世界で最初にアメリカの医療介入が盛んだったからか今となってはわかりません。

ですが、日本古来の自然に近いお産の技術はなかなか興味深く、すばらしい知恵ですが、今となっては失われつつあるものの一つです。

前述した愛知県で活躍されている吉村正産科医はその伝承を残されようとしているお一人です。

「母体と胎児は一体」



母体は、受胎したときから胎児の要求と重なった要求を感じるようになります。ですから、食べ物でも飲み物でも、母体の食べたいものを食べたいだけ食べ、飲みたいものを飲みたいだけ飲む、という考えで良いと思いますが、現代ではその体からの要求を感じ取ることがなかなか難しいかもしれません。
動くことでも、働くことでも、眠ることでも、入浴でも母体の望むようにするのが良いのです。妊娠期間中は、ご主人も母体の要求を尊重しなければいけません。

母体と胎児は直結しています。母親が怒っても不安になっても、それは直接胎児に影響します。怒っても、ビックリしても、それは頭の中にだけ起こるものではなく、実際の身体の変化として表れます。そういうことを通して、その日その日の感情の波が、そのまま胎児に影響していきます。怒れば怒った血液が、イライラすればイライラした血液が赤ちゃんにいってしまいます。なるべく、身体的に快適に生活できる環境を整えたいものです。

ただ、怒ったら赤ちゃんに影響すると考えて、悔しいのに一生懸命我慢しているのはいけません。腹が立ってしまったのなら、それを抑えるのはもっといけないのです。
そういうイライラなどは抑えているうちになくなってしまうような気がしますが、抑えた感情は圧縮されて、しまい込まれるだけなのです。不満をため込むと、体の調子をくるわせますし、いつかどこかで爆発します。妊娠中抑え込んだ不満の八つ当たりが、産まれた赤ちゃんに当たってしまわないように、八つ当たりをしても大丈夫そうな人を見つけて、妊娠中にどんどん八つ当たりしておく方が賢明です。怒るのも泣くのも、感情の鬱積の解消になります。元気なご主人なり、お母さん、お父さんにどんどん八つ当たりして、ため込まないようにすることが必要なような気がします。ご主人やご家族の皆さんには大変だと思いますが(笑)





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