「女性の身体の繋がり」について

女性の整体その4
 
「女性のからだのつながり」 

~手 ・ 足と生殖器のつながり~
女性のからだの中で、下肢(脚 ・ 足)というのは生殖器(子宮 ・ 卵巣)と深い関係があります。最近は女性同士でも、脚の細い女性がもてはやされているようですが、あまりに細い脚は生殖器系の発育が不十分であるということを示します。 大人になっても、小・中学生のようなヒョロヒョロと細い足だったら、生殖器系の働きが十分でない可能性があります。生殖器系の成熟した女性は、やはりそれなりの大人の脚をしています。
生理が不定期だったり、不妊で悩む人の中には、脚が極端に細い人が多くいます。そして、細いのも、ただ細いというのではなく、やはり未成熟な感じの残る、独特の脚の細さです。

では、太ければいいのかといえば、もちろんそういう意味ではありません。足が太い場合にも、生殖器系の異常とつながっていることがあります。特に、足首が太い場合は、卵巣の機能が悪いことがあります。 そして、不妊症の人の多くは、足首の関節に狂いがあります。 (股関節の異常のこともある)

足首の狂いの原因は、古い捻挫であったり、骨盤や股関節の歪みの影響であったり、いろいろですが、共通しているのは、足首自体に異常感がないということです。始めは痛みや違和感があったのでしょうが、異常が長く続くと、だんだんその部分が鈍くなって、痛みや違和感を感じなくなってしまうのです。

そして、異常感を感じていないということは、からだが治ろうとしていないということでもあります。からだが、異常を異常と認識していないのです。

足首が太いという場合、多くは、脛骨 ・ 腓骨の間が広がっています。 脚の膝から下というのは、内側の脛骨と外側の腓骨の二本の骨があります。脛骨の下端が内くるぶし、腓骨の下端が外くるぶしです。 足首の関節というのは、この脛骨 ・ 腓骨と、いくつかの骨から形成されています。そして、足首の関節がおかしくなってくると、この脛骨と腓骨の間が広がってくるのです。そのせいで、足首が太くなるわけです。

足首の故障で、脚が太くなっている場合は、足関節の調整で細くすることができます。そして、足首を細くすること自体が、生殖器系(婦人科系)の働きを正すことであり、女性を健康にすることでもあります。

(昔の着物を着た女性達は足元が草履や下駄だったので、足の指で鼻緒を閉めることが必然的に足首を丈夫に保つ秘訣だったのです。正座は骨盤の開閉がきちんと行われる安定した座り方でした。生活習慣が多様化した現代は、便利で華やかになった反面、何が身体にとってスタンダードなのか?と言うことが分からなくなった時代ともいえると思います。)

足首は卵巣の機能と関係が深いといいましたが、子宮は手首と関係があります。 いえ、関係があるどころか、ある意味直結しています。 子宮の位置異常(後屈など)がある人は、ほとんど例外なく手首の関節がおかしくなっています。そして、実際に手首が痛いと訴える人も多いのです。 そういうときは、この手首の方を調整すると、子宮のいろいろな異常が良い方へと変化してきます。

以前に腱鞘炎を患ってこられたセラピストの方が何名か来られましたが、皆、婦人科系の症状を患っておいででした。

よく、出産後に手首が痛くなる人がいます。 「毎日、赤ちゃんを抱くからだ」 なんていう人もいますが、これは出産後に子宮がうまく収縮しなかった人に起こる現象です。 赤ちゃんが、おっぱいを吸う刺激は、ある種のホルモンの分泌を促し、お母さんの骨盤を引き締め、子宮を収縮させる力があります。 いろいろな理由で粉ミルクで育てていたりすると、子宮の収縮がうまくいかず、手首も狂いやすい傾向があります。

足首、または足そのものと卵巣、手首と子宮など、女性のからだのつながりは多岐にわたります。もともと一つの受精卵だったのが、だんだんに分化して一人の女性となるのですから、いろいろなところにつながりがあるのは当然ともいえます。
 
男性のからだと女性のからだは、決して同じものではありません。 女性のからだの仕組みというのは、男性と比べて、とても複雑であり、精巧であり、神秘的です。女性には、女性の医学が必要であり、整体にも女性専用の調整法が必要となるゆえんです。

産後に体調が崩れて、調整を受けに来られる方がたくさん来られますが、女性にとって何が自然か?ということや、元々備わる女性の身体の使い方を取り戻していただきたい、と言うのが楽縁堂からのご提案です。

骨盤の開閉を中心とした、いかに良い生理をすごすかが女性にとっての整体といえると思います。

 

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