「女性の身体」について

女性の整体その1


女性のからだと男性のからだは大きく違うものです。女性のからだは、子供を産み育てるための働きを有しています。そして、思春期から閉経を迎えるまでの間は、その働きを中心に女性のからだは動いているともいえます。


「女性のからだ」


女性のからだと男性のからだは、一般に考えられているよりも大きく違うものです。
医療でも、仕事でも、スポーツでも、男女のからだを同じものと考えて対処すると、いろいろとうまくいかないことが起こってきます。
では、女性のからだが、男性とくらべて、何が大きく違うのでしょうか?
人間として生きていくための器官や機能は、男女でほとんど変わるところはありません。心臓も、胃も、手も足も、男性と女性で、そう変わるところはありません。 サイズや筋肉量などにやや差
があるくらいで基本的には同じです。
 
ただ、唯一違っているのは、「子供を産み ・ 育てる」 ための器官と機能が、女性にだけ備わっています。違いといえばそれだけなのですが、実は、そのことが、男性と女性をまったく違う生き物にしているのです。


女性には、卵巣 ・ 子宮があります。 男性には、精子をつくる睾丸があり、精巣があります。 解剖学的に、目に見える器官の違いはそれぐらいです。 後は、外性器が違うだけです。  (脳にも若干の違いがあり、左右の大脳半球をつなぐ「脳梁」は、女性の方が大きい)

しかし、妊娠 ・ 出産が可能な女性のからだは、体のあり方の根本が男性とはまったく違います。 妊娠 ・ 出産にともなうからだの変化というのは、とてもダイナミックで繊細です。 


まさに生命の神秘ともいえます。 ただ単純に、卵巣があるから、子宮があるから、可能になるなどというレベルのものではないように思えます。
妊娠すると、女性の体は「母胎」という、今までとはまったく違う体に大きく「変身」 します。 それは、まさに 「変身」 というべきからだの変化です。女性のからだにのみ備わっている能力であり、からだの資質です。
  
そして、女性の体というのは、思春期に月経が始まって以後、閉経までは、いつでも妊娠 ・ 出産が可能なように、体はその準備をしつづけています。 初潮を迎えてから閉経まで、その能力を常に保持し続けています。


そして、生命のリズムともいえる 「からだのリズム」 も男性とは大きく違います。女性の場合の 「からだのリズムは」、排卵 ・月経の周期を中心としたリズム、つまり 「妊娠 ・ 出産」 を中心においたリズムなのです。 

男性の整体は、局所を中心に調整すればたいていよくなります。調整のポイントは人によっても異なりますが、局部で言えば大体、頚部(くび)の調整が多い気がします。
頚部が強張りイライラするといった自律神経系の症状は男性の更年期といってもいいような気がします。老化と言ってしまえばそれまでですが、どうもこの老化現象が年々若年齢化しているような気がします。
 
しかし、女性の場合は、そういう局所の調整と同時に、婦人科系統の調整が必要になります。からだの変動の元が、下腹ををはじめとして卵巣 ・ 子宮、婦人科系(生殖器系)にあることが多いからです。


つまり、男性の場合は全体性から切り離された局所を調整するとよくなるケースが多いのですが、女性の場合はそれと併用して下腹を始めとした子宮・卵巣といった生殖器を中心とした全体性の調整が主になるように思います。

女性の場合は、いろいろなからだの不調も、下腹を始めとした子宮や卵巣の働きを調整すると、自然に治ってしまうことが、とても多いのです。
逆に、症状の起こっている場所、たとえば胃なら胃だけを調整しても、なかなか良くならないことが多いともいえます。それくらい女性の健康は、種族保存の機能と直結しています。 ですから、女性の健康を考えるときには、女性の医学、女性の治療、女性のための整体が必要になるのです。

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